校長挨拶
関西聖書神学校は、天と地と海がいつも見える場所に建っています。
神学校は、天地創造の神がよいものとして造られた世界をいつも見つめつつ、創造者である父、天と地の権威を授けられたイエス、全地をその栄光で満たする聖霊の三位一体の神を知り、礼拝する場所です。
そして、神学校も、天と地がひとつとされるその時を待ち望みつつ、ひとつの教会のからだとして歩むように召されています。
関西聖書神学校は、山の上に建っています。
アブラハムも、モーセも、エリヤも、イエスの弟子たちも山の上で顔と顔を合わせて神を見、その声を聞きました。そして、エルサレムの丘の上でイエスは十字架に架けられました。ですから、神学校は、ひとりで、そして神の民とともに、祈りとみことばによって神の取り扱われる場所です。十字架と復活のイエスと顔と顔を合わせてお出会いし、神の恵みを知り、自らの姿を知り、造り変えられる場です。しかし、いつまでも留まる場所ではありません。神が定められた期間だけとどまったあと、世界へと遣わされていきます。
関西聖書神学校は、まわりを住宅に囲まれています。
神学校は世から完全に遊離した場所に建ってはいません。世からの影響をよくも悪くも受けています。けれども、世が神学校を生み出したのではありません。神学校は、神が生み出したものであり、世に遣わされているという使命をいただいています。世からの聖別が問われつつ、地の塩、世の光として世のために建てられています。
関西聖書神学校は、日本伝道隊の本部と同じ敷地を共有しています。
神学校は、日本伝道隊の超教派のスピリットを共有し、未伝地伝道、働き人の養成、聖会の開催の三つの使命に生きている場所です。ですから、さまざまな教派との協力に深く根ざしつつ、神学校にゆだねられた独自の使命を果たしています。
ぜひ、あなたも、関西聖書神学校を訪れてみませんか。
信仰基準
関西聖書神学校の基準とする信仰は、旧新約聖書に啓示された歴史的・正統的プロテスタント信仰であり、バックストン、ウィルクスによってもたらされた聖書的きよめを強調し、敬虔な生活へと導くものです。
その概要は次の通りです。
旧新約聖書66巻からなる聖書は、すべて神の霊感によって書かれた誤りのない神のことばであり、私たちの信仰と生活の、唯一で絶対の基準です。
聖書に啓示された唯一の神は、父・子・聖霊の三位一体の神であり、すべてのものの創造者、また保持者です。
人類の父祖アダムは、神のかたちにかたどって創造されましたが、サタンの誘惑により神の戒めにそむいて罪を犯しました、それゆえ、すべての人間は罪の性質を持ち、その思いとことばと行動において罪あるものです。
イエス・キリストは、受肉した神の子であり、人間のすべての罪のために身代わりとなって十字架にかかり、死んで葬られ、よみにくだり、三日目によみがえり、天に昇り、私たちのためにとりなしをしておられます。
聖霊は、この世にいまし、働いておられる神であり、ペンテコステの日に教会に豊かに臨まれました。
聖霊は、罪ある者に罪を認めさせ、キリストへの信仰に導き、信じる者の心の内に住み、聖き生活と奉仕の力を与え、キリストの形に似るものとしてくださいます。
さらにこの聖霊により、キリストはご自身の教会の内に生き、福音は宣教され、神の国はこの世に現されます。
私たちは、恵みにより、ただキリストを信じる信仰によって罪ゆるされ、義とされ、新生し、神の子とされます。
さらにキリストの血によってすべての罪からきよめられ、神に専属するものとされ、聖霊のバプテスマを受け、その内住によって主のかたちにかえらえていきます。
教会は、キリストのからだであって、神に召された聖徒の集まりです。
教会は、公同の礼拝を守り、主の命令にしたがって福音を正しく宣べ伝え、聖礼典を執り行い、聖徒をととのえ、主に仕えつつ愛のわざに励みます。
キリストは、再び来られ、私たちをご自身の栄光のからだと同じかたちに変え、最後の審判により義なる者に永遠の祝福を与え、不義なる者に永遠の刑罰を定め、サタンとすべての悪に勝利し、新天新地においてご自身の全き王国を建設されます。
神学校の歴史
関西聖書神学校は、イギリス人宣教師B.F.バックストン師、P.ウィルクス師らの働きに端を発しています。バックストン師は1890年来日、松江を中心に伝道を展開し、やがてウィルクス師がこの働きに参加。
このようにして、後に日本キリスト教史に名を残す「松江バンド」が形成されました。バックストン師は松江の赤山に聖書塾を開き、多くの弟子を養成しました。
やがて両師はさらに大きなビジョンを持ち、1903年イギリスにおいて「日本伝道隊」を創立、1905年神戸で伝道を開始。ついで1907年、神戸市平野において日本伝道隊聖書学校が始められ、さらに1924年、神戸市御影において聖書学舎を設立、1930年にここ塩屋の高台に移転しました。
第二次世界大戦の激しい試練の中にも神学校は守られ、1958年「関西聖書神学校」と校名を新しくし、現在に至っています。
関西聖書神学校の基準とする信仰は、旧新約聖書に啓示された歴史的、正統的プロテスタント信仰であり、バックストン師、ウィルクス師等によってもたらされた聖書的きよめを強調し、敬虔な生活へと導くものです(関西聖書神学校規約第3条)。
関西聖書神学校の目的は、牧師、伝道者、宣教師及び神の国の働きのため、神よりの召命を受けた者を訓練することです(同規約第4条)。
本校の特徴は、バックストン師、ウィルクス師等によってもたらされた聖書的きよめを教理的並びに体験的に知らしめるところにあります(同規約第5条)。
また本校の教育目標は、人格教育を重んじ、実践を尊び、正しい聖書的教会観を教え、日本及び世界の全ての教会に仕える働き人を育成するところにあります(同規約第5条)。